1.読みたくなる「根っこの心理」とは?

それは、「何か素敵なことが見つかりそう!と嬉しく感じられる」点なのです。

◆厳選された素材で作られた米焼酎
◆目利きの酒好き11人が選んだ米焼酎

上記の2つを比べて「目利きの酒好き11人が選んだ米焼酎」の方に惹かれるのは、「その道の通(つう)が選んだ、自分の知らない素敵なものがありそうだ」とワクワクさせてくれるからなんです。

このことを、「発見への期待」と呼んでいます。
「発見への期待」を感じるとは、「何か見つかりそう!」と嬉しくなることです。

嬉しくなる=喜びの感情がわく、ということ。
人は感情がわくと、その感情を満たすために、行動を起こしたくなります。
だから、「目利きの酒好き11人が選んだ米焼酎」の方を見たくなる(=見るという行動を起こしたくなる)のです。

感情と行動の関係については、ネガティブな感情でも同じことです。
道を歩いていて、前から大きなライオンが突進してきたら、すぐに逃げますよね。
「怖い(恐怖)」という感情がわくので「逃げる」という行動をとるわけです。

喜びのようなポジティブな感情では、その感情を「満たすために」人は行動を起こす。
恐怖のようなネガティブな感情では、その感情を「解消するために」人は行動を起こす。
このように、何かをしたくなる(行動を起こしたくなる)には、感情がわくということがポイントになるわけです。
 

2.「何かみつかりそう!」と嬉しく感じてもらうには?

では、タイトルやキャッチコピーを作るときに、どうすれば「何かみつかりそう!」と嬉しく感じてもらえる(喜びの感情を抱いてもらえる)のでしょうか?

この答えを得るために、2001年に独立起業して以来、色々なセミナーに参加し、また、多くの書籍を読みあさりました。
キャッチコピー作りやセールスレター作りのセミナーや書籍はたくさんあります。
ただ、「コピーの型」に焦点が当てられているものが多く、普遍的な根っこの心理を紐解いたうえで作り方を教示しているものは、なかなか見つけられませんでした。

そんな苦闘が続く中で出会った「私にとって真の答えに導いてくれた書籍」をご紹介しましょう。
これらの書籍の中に、どうすれば「何かみつかりそう!と感じてもらえるのか?」という問いの答えが隠されています。

1)小売の説得術


この本は、私が師事していた先輩コンサルタントから薦められた書籍です。
1998年発行と少々時期は古いですが、さすが通販生活の社長さんが書いた本。私には役に立ちました。
印象に残っているのは、151ページに書かれている「あらかじめの必要を満たすのではなくて、未知の必要に気づいていただく・・・」というフレーズです。
 

2)毎日お客が来たくなるマーケティング実践術


2000年に発行された本です。
この時期に、ここまで集客・販売・リピートを体系だててわかりやすくまとめらた本を、私は他に知りません(今では、色々なノウハウが世の中に出回っていますが)。
第4章で「欲求が行動に移されるカギとなるものは何か」と問いをたてたうえで、心理学的なアプローチで解明しています。
 

3) 広告コピーってこう書くんだ!読本


広告コピーづくり関連で数多(あまた)ある書籍の中、感銘を受けた本です。
2007年に発行されています。
この本で読むべきページをあえて1ページだけあげろと言われたら、迷わず187ページをあげます。
 

4) 欲望する「ことば」


2017年に発行された本です。
とても多くのヒントを与えてくれました。
とりわけ、第2章「いかに社会記号は発見されるか」は繰り返し読みました。

※この本の著者がインタビューに答えている記事があります。こちらも大変参考になるので、ご紹介しておきます。
→ 自分でも気づいていない欲求を顕在化する そんな“想定外の出会い”を提供したい(2014/11/25)
 

3.気づいている欲求と気づいていない欲求

上記の先輩たちの書籍から学んだ大切なこと。
それは、読みたくなるタイトルづくりの肝は、「人には、自分でも気づいていない欲求がある」という点です。ここが非常に大事なポイントです。

「気づいていない欲求」のことを、マーケティングでは消費者インサイトと呼んでいます。
(消費者インサイトは、コンシューマーインサイト、生活者インサイト、カスタマーインサイトとも表現されています)

人の欲求を「海に浮かんでいる氷山」に例えるとよくわかります。

気づいている欲求と気づていない欲求(消費者インサイト)

(1)気づいている欲求(自覚している欲求)

上の図で、海面より上に出ている部分が「気づいている欲求」で、「部屋が散らからないようにしたい」とか「もっと痩せて美しくなりたい」というようなもの。言わば「自覚している欲求」です。

今の時代、「気づいている欲求」には、こうした「不満や悩みを解消したい」というものが多いように思えます。

「不満や悩みを解消する」タイトルやキャッチコピーは頻繁にお目にかかることができます。
また、「不満や悩みを解消するタイトル作りのテクニック」については、キャッチコピー関係の書籍がたくさん出されていますので、それらを参考にするとよいでしょう。

(2)気づいていない欲求(自覚していない欲求)

他方、私が追求したいのは、海面より下の「自分でも気づいていない欲求を気づかせてくれるタイトル」です。

自分の暮らしや人生そのものをもっと豊かにしてくれるような、そうした自分でも気づいていない欲求を気づかせてくれたとき、人は「こういう暮らしがしたかったんだ!」「こういうのが欲しかったんだ!」と発見した嬉しさで満ち溢れると思うのです。
 

4.気づいていない欲求を気づかせてくれたタイトル

このウェブサイトでは、主に雑誌、チラシなどから、私が自ら感じた「自分でも気づいていない欲求を気づかせてくれたタイトル」の事例を収集し、ご紹介していきたいと思っています。
 

2種類のタイトルのイメージ

 

→ 雑誌等から集めたタイトル事例一覧へ